世界は、私たちを押し潰そうとする。それに屈せず、自由に生きることははたして可能なのか?
自由意志論や脳科學的視點など自由と主體を巡る哲學的探究の後に、著者は明治の日本近代文學へ分け入る。坪內逍遙から二葉亭四迷、森鷗外、幸田露伴、泉鏡花、島崎藤村、田山花袋そして夏目漱石へ——明治の小説を哲學的に読みながら、《いかにして私たちは主體的に生きることができるか》を深く考え、その原理を探究する。哲學と小説を往還しながら、〈人間とは何か〉という問いへ迫る。
“2500 年の誤解”をくつがえす畫期的解釈!
老子の哲學をいきいきと伝える。
『論語』に並び稱される中國古典の最高峰『老子』。
「道」や「無為」を説く難解な書として知られるが、
今回新たな解釈をもとに高校生でも読める
わかりやすい現代語に訳しなおした。
著者は「道=自然の法則」という新解釈を示すことで、
『老子』を今の私たちにも役立つ、西洋思想に負けない
いきいきとした哲學書として読み直す。
“2500 年の誤解” を解く、渾身の一冊。
性差、人種、親子、難民、動物の命――
社會を分斷するリアルな問題に対して、「自分の頭で考える」とは、どういうことか?
お仕著せじゃない、真に「哲學すること」への入門書!
「考えることは、しんどい。
けれども、物の見方が変わる面白さを味わえる」
――古田徹也 氏(東京大學準教授)推薦!
「絶望することにも絶望するとき、私たちは『幸福という神秘』に包まれる」
――中島岳志 氏 推薦!
人は誰も「不幸の可能性」から逃れられない。
「どうせ死ぬのだから、人生は無意味だ」ということも、哲學的には正しい。
しかし、その「絶望」を超えて、なお人生が生きるに値すると示しうるならば、それはどのようにしてか。
私たち一人ひとりが人生と向き合うための思考の軌跡を示し、哲學の新たな可能性を拓く。